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賃貸物件の売却はいつがいい?基本的な決め方・4つのNG行動

賃貸物件の売却はいつがいい?基本的な決め方・4つのNG行動

「賃貸物件の売却はいつがいいのか?」——この問いに納得できる答えが見つからず、気づけば何年も経っていた、という話は珍しくありません。

正直なところ、売却の判断は「今すぐ売れ」とも「もう少し待て」とも、一概には言えないのが現実です。

わからないからこそ、“判断の軸を持つこと”が重要です。

私、大澤が在籍するSREM(スリム)は、東京都港区赤坂・溜池山王エリアを中心に東京23区や近郊エリアで賃貸経営・売却・購入のサポートを行っている不動産会社です。

これまで多くのオーナー様の売却判断に携わってきた経験をもとに、この記事では、売却時期で迷いやすいポイントを整理しながら、具体的に解説します。

「売る・売らない」の結論は、この記事を読み終えてから出していただければ十分です。まずは一緒に確認していきましょう!

賃貸物件の売却はいつがいい?基本的な決め方

賃貸物件の売却はいつがいいか迷う

賃貸物件の売却において「いつがいいか」に、万人に共通する答えはありません。

なぜなら、売却の判断には市況・税制・保有年数・築年数・収支バランスといった複数の視点がからみ合っており、自分の状況に合った基準で判断することが重要だからです。

「なんか難しそう…」と思った方、安心してください。順番に整理すれば、それほど難しい話ではありません。

不動産市況:価格の上昇エリアでも「今すぐ売るべき」とは限らない

不動産価格が上昇しているエリアでは、「今が高値だから売り時だ」と焦りがちです。

しかし市場の動きは専門家でも正確に読み切れるものではなく、「もう少し待てばさらに上がるかもしれない」という期待が、かえって判断を迷わせることも多いでしょう。

まず、市況を判断する際には、国土交通省が公表・運営する地価公示不動産情報ライブラリなどを参考に、経験豊富な地域の不動産会社に相談しながら進めるのが基本です。

大切なのは、「市況が良い」という情報を出発点にしつつ、次の税制や収支の状況と照らし合わせて総合的に判断することです。

税制(保有期間):知らないと損する、5年で変わる税率の大きな違い

売却時の手取り額に直接的に影響するのが、税制、とりわけ保有期間による税率の違いです。

賃貸物件を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、その利益には税金がかかります。税率は、保有期間によって以下のように変わります。

区分保有期間(売却年の1月1日時点)税率(合計)
短期譲渡所得5年以下約39.63%
長期譲渡所得5年超約20.315%

※最新は国税庁「短期譲渡所得の税額の計算長期譲渡所得の税額の計算」参照
※上記は復興特別所得税を含む税率

保有期間が5年以下の短期譲渡に該当すると、税率は長期の2倍近くになります。仮に売却益が500万円の場合、短期では約198万円、長期では約102万円と、その差は約96万円にも上ります。

注意が必要なのは、保有期間の判定が「実際に売却した日まで」ではなく、「売却した年の1月1日時点での保有期間」で行われるという点です。たとえば、取得日が2021年3月の物件を2026年4月に売却した場合、2026年1月1日時点では保有期間が5年に満たないため、短期譲渡扱いとなります。

築年数:資産価値が高いうちに売るか、修繕費が膨らむ前に売るか

築年数は、売却価格と売りやすさの両方に影響します。一般的な傾向として、以下のように整理できます。

築年数の目安資産価値の傾向売却上の注意点
築10年以内比較的高い高値での売却が見込みやすい時期
築10~20年緩やかに下落修繕費の増加が本格化する前に売却の検討価値あり
築20年超(木造)税法上の建物価値はゼロに近づく物件種別・構造によっては売却価格への影響が大きくなる
築25年超(マンション)下落が顕著になる傾向大規模修繕の時期と重なりやすく、保有コストが増加しやすい

※一般的な目安です。物件の種別・構造・エリアにより大きく異なります。

「修繕してから売ろう」と考えている方は、リフォーム費用を回収できるだけの売却価格が見込めるかを先に確認することが大切です。

費用をかけた修繕が必ずしも売却価格に反映されるとは限らないからです。

収支バランス:「黒字だから大丈夫」には見えない落とし穴がある

表面上の家賃収入だけ見て「まだ稼げている」と判断している方は、ちょっと待ってください。賃貸経営の収支は、家賃収入から以下のすべてを差し引いた実質の手残りで判断する必要があります。

  • ローン返済額(元金+利息)
  • 管理委託費
  • 固定資産税・都市計画税
  • 修繕費・原状回復費用
  • 火災保険料・その他諸費用

これらを年間ベースで計算したとき、手残りが年々減っている、あるいはすでにマイナスになっているなら、賃貸を続けることが本当に得策かどうかを見直すべきタイミングといえます。

また、デッドクロス(ローンの元金返済額が減価償却費を上回る状態)に差しかかっている場合は、帳簿上は黒字でも手元のキャッシュが減り続けることがあります。

収支の実態をしっかり把握すること”が、冷静な売却判断の土台になるでしょう。

当社SREMでは、保有物件の収支シミュレーションを含め、「今売るべきか、続けるべきか」という判断をオーナー様と一緒に整理するご相談を、初回無料で承っています。数字を整理してみると、意外な実態が見えてくることも多いです。


以上、賃貸物件の売却はいつがいいかを判断する際の視点について解説しました。

大切なのは「なんとなく続ける」「なんとなく売る」ではなく、税制・築年数・収支の実態を組み合わせて、あなたなりの判断基準をつくることです。

いつ売却するかを誤ると損?よくある4つのNG行動

賃貸物件の売却時期を誤って後悔

「売らなきゃよかった」「もっと早く売ればよかった」——賃貸物件の売却で後悔する方に共通するのは、ごく自然な心理や思い込みが判断を狂わせているという点です。

これから挙げる4つのNG行動を、あなた自身の状況と照らし合わせながら読んでみてください。

好調相場で「もう少し待てば」と先延ばしにする

価格の上昇局面では、「まだ上がるかもしれない」と売却を先延ばしにしたくなるのは自然な心理です。しかし、相場のピークがいつだったかは後になって初めてわかるものであり、リアルタイムで正確に読める人はいないでしょう。

また、先延ばしで生じる問題は、相場の読み違いだけではありません。

待っている間にも築年数は積み重なり、設備の老朽化や修繕費の増加が進むケースも多いです。市況が転換したとき、物件の状態まで悪化していれば、売却価格への影響が二重になることも考えられるでしょう。

この事実を頭に入れておくだけで、先延ばしの罠にはまりにくくなります。ただし、前章で解説した通り、市況は売却判断の出発点であり、最終判断に向けては税制や収支の状況も含めて総合的に判断することが重要です。

空室が続いているのに賃貸経営を漫然と続ける

「いつか入居者が来るだろう」という根拠のない楽観は、気づかないうちに損失を積み上げます。空室中も固定費は発生し続けるからです。

たとえば、以下のような費用構成の賃貸物件が6カ月間空室だった場合を考えてみましょう。

費用項目月額
ローン返済8万円
管理委託費1万円
固定資産税(月割り)1万円
【合計】月10万円

6カ月間空室の場合:10万円 × 6カ月 = 60万円の支出(この間の収入はゼロ)

これが1年、2年と続けば損失は雪だるま式にふくらみます。

さらに、一棟アパート・一棟マンションなどの査定では「収益還元法」が用いられることも多く、空室が多い=収益力が低いと判断され、売却価格に影響しやすい傾向がです。

空室が長引いている状況での売却を「損切り」と感じる方もいますが、これは立派な投資判断です。

ずるずると保有し続けるより、売却して次の資産活用に資金を回すほうがトータルでプラスになることは少なくありません。

※収益還元法とは、物件が将来生み出す賃料収入をもとに不動産の価値を算出する査定方法です。

賃料収入だけに目が向き、資産価値の低下を見逃す

毎月家賃が振り込まれていると「うまくいっている」と感じるものです。しかし、インカムゲイン(賃料収入)だけを見ていると、資産価値の目減り(将来的なキャピタルロスにつながるリスク)を見逃す危険があります。

たとえば、以下のケースを考えてみましょう。

項目金額
年間賃料収入 120万円 × 10年+1,200万円
同期間の売却価格の下落-800万円
【トータルリターン】+400万円

一見「稼げている」ように見えても、資産価値の目減り分を差し引いたトータルリターンで見ると、実態はかなり圧縮されます。賃貸経営の判断軸は、毎月の収入と資産価値の変化を合わせたトータルで考えることが欠かせません。

一般的に、築年数の経過とともに建物の価値は下落し、売却価格も下がる傾向があります。ただし、都心の好立地や希少性の高いエリアでは価値が維持・上昇するケースもあるため、あなたの賃貸物件がどちらの状況にあるかを把握しておきましょう。

周辺エリアの再開発情報を見落として売却を決める

売却はいつがいいかを安易な調査で決めると、本来得られたはずの利益を手放してしまうケースがあります。

周辺で再開発や新駅の設置・大型商業施設の開業などが予定されている場合、状況・環境によっては物件価値が今後大きく上昇する可能性があるからです。

逆に、人口減少が進むエリアや嫌悪施設の建設計画・大型スーパーの撤退などが予定されているケースでは、価値が下落するリスクもあります。

プラス・マイナス両方のエリア情報を事前に把握したうえで、売却を判断することが重要です。

私たちSREMでは、東京23区や近郊エリアの市場動向・再開発情報に日々アンテナを張っています。「このエリア、今後どうなる?」という疑問も、面談の際にお気軽にご相談ください。


以上、いつ売却するかの判断で誤りやすい4つのNG行動を解説しました。「自分は大丈夫」と思っていた方も、ひとつくらいは心当たりがあったのではないでしょうか。

賃貸物件をいつ売るか迷ったときのチェックリスト

チェックリストで賃貸物件をいつ売るか確認

賃貸物件の売却はいつがいいか、自分なりの答えを出す際に有用なチェックリストを作成しました。売却を検討するサインがいくつ当てはまるかを、ぜひ確認してみてください。

チェック項目確認ポイント売却を検討するサイン
収支バランス年間の実質手残り(家賃収入-全固定費)の推移手残りが減少傾向、またはマイナス
空室状況直近1〜2年の空室率・空室期間の長さ空室率が高い・長期空室が続いている
築年数・修繕見込み現在の築年数と今後の大規模修繕の時期・費用修繕費が収益を上回る見込みがある
ローン残高売却想定価格とローン残高の差額残債が売却価格を上回るリスクがある
税制(保有期間)売却年の1月1日時点で保有5年を超えているか5年以下なら税率が長期の約2倍になる
エリアの将来性地価動向・再開発・人口推移の把握状況価値の下落傾向、またはエリアの先行きに不安がある
ライフプラン資金ニーズや相続対策など、今後の資産活用の方向性売却資金を活用したい時期が近づいている

※一般的な目安です。物件の種別・エリア・個人の状況によって判断は異なります。

これらのサインに当てはまるようなら、現状の賃貸経営を続けることが本当に最善かどうか、専門家に意見を聞いてみる価値があります。

もし「なんとなく続けている」「該当するかわからない」と感じた方は、まずこのリストの項目を書き出して、自分の賃貸物件の現状を数字で埋めてみることから始めてみましょう。

※税制については、保有期間が5年未満でも、売却益が大きく見込める局面や、収支の悪化・空室長期化などの事情がある場合は、税負担を考慮したうえで早期売却が有利と判断されるケースもあります。

また、実際に売却の相談をする前に、下記5点の書類・情報を手元に整理しておくと、その後の動きがスムーズになります。

準備する書類・情報必要な理由
レントロール(賃料・空室状況の一覧)収益力の全体像を把握するため
賃貸借契約書(入居者ごと)契約条件・契約期間の確認のため
修繕履歴(内容・費用)賃貸物件の管理状態を証明するため
収支データ(月次・年次の実績)査定精度に直結する重要資料
ローン残高証明書手取り額のシミュレーションに必要

賃貸物件の査定では、賃料収入・空室状況・経費などの収支データをもとに収益力が評価されます。数字の精度が査定結果に直結するため、できる限り正確な情報を準備しておくことが大切です。

なお、賃貸物件の売却は居住用物件とは違い、広告戦略や見込み客へのアプローチのほか、税務処理なども異なります。最終的には、投資用の取り扱い実績が豊富なことはもちろん、税理士などの専門家とも連携している不動産会社に相談することをおすすめします。

まとめ:迷ったら動く!賃貸売却は情報収集が第一歩

不動産会社の担当者と握手する売却に成功した夫婦

ここまでお読みいただきありがとうございます。

くれぐれも、賃貸物件の売却は「いつがいいか」に万人共通の正解はありません。市況・税制・築年数・収支・エリアの将来性——これらの軸で組み合わせ、自分の物件と状況に合った判断をすることが大切です。

そして、見落としがちな視点をひとつお伝えします。

自分は動かなくても相場は常に動き、築年数は積み重なり、収支は静かに変化していきます。実際に売却するかどうかの結論は後にするにしても、あなたの賃貸物件が今どんな状態にあるかを知ることは、早めに行うべきです。

SREM大澤プロのアドバイス

賃貸物件の売却を考えるとき、多くのオーナー様が「損をしたくない」という気持ちを出発点にされます。

その気持ちはよくわかります。ただ、長年この仕事をしてきて気づくのは、「損をしたくない」という意識が、かえって判断を遅らせ、結果として損につながるケースが多いということです。

記事でも触れましたが、たとえば、空室が続く物件を「いつか入居者が来る」と保有し続けた結果、1年後に売値がガクンと下がったケース。あるいは、好調相場でより高値を期待して「もう少し待とう」と先延ばしにした結果、市況が転換したケース。

こうした話は、決して他人事ではありません。私がオーナー様にお伝えしたいのは、“売る・売らない”の前に、一度現状の数字を外から見てほしいということです。

第三者の視点で数字を整理すると、「実は今が動くときだった」と気づくことも、「やっぱりもう少し続けよう」と確信を持てることもあります。

また、不動産や街の見方に興味がある方には、私が運営するYouTubeチャンネル『【大澤】この街が好きだ〜東京の不動産屋〜』もぜひ見てみてください。東京の街を実際に歩きながら、街の歴史や変化を不動産会社の視点でお伝えしています。

「このエリアがなぜ今注目されているのか」「再開発でどう街が変わったのか」——物件の将来性を肌感覚でつかむヒントになれば嬉しいです!

賃貸物件の売却・賃貸経営のご相談はSREMへ

「売るべきか続けるべきか、まだ決めていない」、その段階でのご相談が実は一番大切です。答えを持ってから相談する必要はありません。

私たちSREM(スリム)では、賃貸経営の継続から売却・購入まで、専属の担当者が一貫してサポートします。各活動において担当が途中で変わらないため、状況をゼロから説明し直す手間がありません。

一人ひとりのオーナー様に寄り添い、豊富な経験を通じて事情をしっかり把握したうえで、売却に伴う税負担や収支シミュレーションも含めた具体的なアドバイスが可能です。

東京都港区赤坂を拠点に、赤坂・溜池山王を中心とした東京23区のほか、千葉・神奈川・埼玉の一部エリアにも対応しています。初回相談は無料で、来社・オンラインどちらでも承っています。

「話を聞いてみるだけでもいいの?」もちろん大歓迎です。下記ボタンの専用フォームから、お気軽にご予約ください!