「また修繕か…」と見積書を見るたびに、ため息が出る…。そんなオーナー様からのご相談は、私たちのもとにも後を絶ちません。
「この金額はかかりすぎ…」「本当に妥当なのか…」と感じながらも、どこをどう見直せばいいかわからず、気づけば業者の言いなりになっている。そんな方も多いのではないでしょうか。
実は、修繕費用の問題は、物件の状態だけでなく、思いがけない要因が積み重なって生まれているケースも少なくありません。
私たちSREM(スリム)は、東京都港区赤坂を拠点に、賃貸管理から不動産の売買まで一貫してサポートしている不動産会社です。代表の私、菅原は業界18年以上のプロとして、これまで多くのオーナー様の賃貸経営に伴走してきました。
この記事では、修繕費用が膨らむ原因の整理から、計画的なコスト管理の方法、キャッシュフローが悪化したときの具体的な対処法まで、実務に基づいた視点でお伝えします。
修繕費用の悩みは、正しく向き合えば改善の糸口が必ず見つかります。一人で悩んでいるあなたが、少しでも前向きになれるヒントをお届けできれば嬉しいです!
もくじ
Toggle修繕費用がかかりすぎる原因はどこに?まず疑うべきポイント

「また修繕の必要が…」そう感じている方こそ、まずは立ち止まって冷静に分析しましょう。
費用がかかりすぎる背景は一つではなく、思わぬところに本当の原因が潜んでいるケースも少なくありません。
築年数・構造別に見る、修繕リスクが高まる時期と箇所
修繕費用が膨らむ時期は、築年数と構造によっておおよそ予測できます。つまり、“いつ・どこに・どれくらいお金がかかるか” は、物件の特徴からある程度読めるということです。
まず、築年数ごとの主な修繕リスクは以下のとおりです。
| 築年数 | 発生しやすい修繕箇所・内容 |
|---|---|
| ~10年 | 設備の初期不良対応、クロス・フローリングの部分補修 |
| 10~20年 | 給湯器・エアコンなどの設備交換、外壁の部分補修、シーリング劣化 |
| 20~30年 | 外壁・屋根の全面塗装または防水工事、給排水管の補修 |
| 30年超 | 配管全面交換、基礎・構造部の補強、共用部の大規模リニューアル |
次に、あなたの物件の構造も合わせて確認しておきましょう。
| 構造 | 注意が必要な修繕ポイント | 目安となる修繕サイクル |
|---|---|---|
| 木造 | 外壁の腐食・雨漏り | 10~15年ごとに塗装・防水 |
| 鉄骨造 | サビの進行 | 15~20年ごとに防錆処理・屋根点検 |
| RC造 | コンクリートのひび割れ・タイルの浮き | 10〜15年ごとに外壁診断・補修 |
「自分の物件は今どの段階にあるか」をおおよそ把握しておくだけで、突然の修繕に慌てるリスクが大きく減ります。
資材高騰・職人不足・2024年問題…費用が上がる社会的背景
「以前より明らかに見積もりが高くなった」と感じている方は多いでしょう。それは業者の問題だけではなく、業界全体のコスト構造が変わっているからです。
原因は大きく3つあります。
- 資材価格の高騰・高止まり:ウッドショック以降、木材・鋼材・塗料などの建築資材は大幅に値上がりし、ピーク時よりは落ち着いたものの、以前の水準には戻りきっておらず、高止まりが続いています
- 職人不足による人件費の上昇:建設業は慢性的な人手不足で、熟練職人の確保が難しくなっており、人件費は上昇傾向にあります
- 2024年問題による工期の長期化:2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、工期が延びることでコストが増加しやすい状況が続いています
こうした背景を知らずに「業者に騙されているのでは…?」と疑ってしまうと、必要な修繕まで先送りにするリスクがあるため注意しましょう。
費用の妥当性を冷静に判断するためにも、社会的な要因も加味して考えることが大切です。
「言われるがまま発注」が修繕費を膨らませる場合あり
管理会社や施工業者から届いた見積もりを十分に確認せず承認する、いわゆる “丸投げ管理” は、修繕費用がかかりすぎる原因として見落とされがちです。
あなたの管理状況を、以下の視点で一度セルフチェックしてみてください。
- 各修繕費用の内訳を確認せず、合計金額だけ見て承認している
- 管理会社経由の施工業者しか使ったことがない
- 「緊急」と言われ、流れで工事を進めた経験が複数回ある
- どんな修繕がいつ頃必要かを自分で把握していない
- 修繕の具体的な必要性について、業者から説明を受けたことがない
一つでも当てはまるなら、費用を見直せる余地があると考えます。
以上、修繕費用がかかりすぎる主な原因を、築年数・構造リスク・社会的背景・管理パターンの角度から整理しました。まずは原因を正確に把握することが、無駄なコストを減らす第一歩です。
計画修繕・予防メンテナンスの基本を押さえてコストを先読みする

修繕費用を本質的に抑えるカギは、壊れてから直すではなく “壊れる前に備える” 発想へのシフトです。
事後対応を繰り返すほどコストはかさみ、計画的に動くほどトータルの費用を下げられる傾向があります。
予防保全・事後修繕・緊急対応、3つのコスト差を見る
まず、予防保全・事後修繕・緊急対応、それぞれを整理しておきましょう。
| 種別 | 内容 | コストの傾向 |
|---|---|---|
| 予防保全 | 劣化が進む前に計画的に点検・補修する | 低~中 |
| 事後修繕 | 不具合が起きてから対応する | 低~高 |
| 緊急対応 | 雨漏りや設備故障など急を要する修繕 | 高~非常に高 |
※各コスト傾向の範囲は内容・規模によります
中でも緊急対応は、同じ箇所の修繕でも通常の1.5倍~2倍程度のコストになるケースが少なくありません。なぜなら、次のようなコストが積み重なるからです。
- 職人を急に手配するため、人件費が通常より上乗せされやすい
- 資材を即時調達するため、仕入れ値が高くなる
- 事前の状態確認ができないまま工事が進み、追加費用が発生しやすい
緊急対応を減らすだけでも、修繕費用の総額は抑えられる可能性があるでしょう。
毎月いくら積み立てればいい?修繕積立の目安と考え方
計画修繕を実行するには、事前の資金準備が欠かせません。修繕積立の目安として、よく用いられる考え方が2つあります。
- 家賃収入に対する割合:月額家賃収入の5~15%程度を毎月積み立てる
- 建築費に対する割合:建物の建築費(または取得費)の0.5~1%程度を年間積立の目安にする
※物件の築年数・構造・規模によって調整要す
たとえば、月の家賃収入が20万円の物件であれば、毎月2万~3万円を修繕費として確保しておくイメージです。
ただし、これはあくまでも一般的な目安です。大規模修繕と小規模修繕のサイクルが重なる時期(外壁塗装と設備交換が同じ年に集中するなど)には、支出が一時的に大きく増えることがあります。
長期修繕計画の基本と予防メンテが効果を発揮しやすい箇所
長期修繕計画とは、おおむね30年先までの修繕時期・箇所・費用をあらかじめ見通した計画のことです。なんとなく修繕するから “計画的に修繕する” へ切り替えることで、費用の先読みができ、判断のスピードも上がります。
計画を立てる際の基本的な流れは以下のとおりです。
- 物件の現状を把握する(建物診断・設備リストの整理)
- 修繕が必要になる時期と箇所を築年数・構造をもとに洗い出す
- 修繕時期を分散させて、費用の集中を意識的に避ける
- 年間・月次の積立額に落とし込む
予防保全の効果が特に出やすいのは、外壁のひび割れ補修と給排水管の定期洗浄です。ひび割れは放置するとコンクリート内部まで劣化が進み、補修費が数倍に膨らむことがあります。
給排水管も、詰まりや腐食が進んでから対応すると配管の全面交換が必要になり、大きな出費につながるため注意しましょう。
私たちSREMでは、賃貸経営のご相談の中で、物件の状況に合わせた長期修繕計画の考え方や優先順位の整理もサポートしています。「何から手をつければいいかわからない…」という段階でも、ぜひお気軽にご相談ください。
以上、計画修繕・予防メンテナンスの基本として、3種の修繕パターンのコスト差・修繕積立の目安・長期修繕計画の進め方を解説しました。
“備える賃貸経営” へのシフトが、修繕費用をコントロールする土台になります。
修繕費用かかりすぎ…キャッシュフロー悪化時に取るべき行動は?

キャッシュフローが悪化し始めたとき、焦って動くと判断を誤りやすくなります。まず感情を落ち着かせて、今の状況を客観的に整理することが、状況を好転させる第一歩です。
やるべきことは、実はシンプルに絞れることが多いです。
修繕費の見直しは「相見積もり」と「管理会社への交渉」から
修繕費用を削減する最初の一手は、今の発注先の価格が本当に妥当かどうかを確認することです。同じ工事内容でも、業者によって費用が1.5倍以上異なることは珍しくありません。
取り組みの順番は以下のとおりです。
- 相見積もりを取る:管理会社の提携業者だけでなく、地元の専門業者などにも声をかけ、工事内容・使用材料・施工範囲が同条件で比較できる状態をつくる
- 管理会社と交渉する:長期契約や複数物件を預けているオーナー様であれば、修繕費用や管理手数料の見直しに応じてもらえるケースがある
- 管理会社の変更を検討する:交渉がうまくいかない場合は、より条件のよい管理会社への切り替えも選択肢に入れる
「言い出しにくい…」と感じる方も多いですが、経営を守るための交渉は、オーナー様として当然の権利です。
「削ってはいけない修繕」と「先送りできる修繕」を見極める
費用を抑えたいからといって、安易に修繕を先送りにするのは危険です。修繕には「今やらなければならないもの」と「時期を調整できるもの」があり、この見極めがキャッシュフロー管理のカギを握ります。
先にも触れましたが、たとえば外壁のひび割れや防水の劣化は、放置するほど内部への影響が広がり、修繕費用が数倍に膨らむことがあります。
「今は余裕がないから…」と後回しにした修繕が、数年後に大規模な修繕となって返ってくるリスクは、必ず頭に入れておきましょう。
資金面で行き詰まりそうなときに、融資活用と返済条件の見直し
修繕費用の工面が難しい状況でも、「自己資金だけでなんとかしなければ…」と抱え込む必要はありません。金融面での選択肢を知っておくと、動ける幅がぐっと広がります。
主な選択肢は以下のとおりです。
- アパートローン(賃貸物件向け融資):本来は賃貸物件の購入・建築を目的としたローンだが、金融機関によっては修繕・リフォーム資金への転用が可能なケースもある。
- 不動産担保ローン:所有物件を担保に資金を調達する方法で、まとまった修繕費用が必要なときに活用しやすい
- 既存ローンの返済条件の見直し:金融機関にリスケジュール(返済猶予・条件変更)を交渉することで、一時的なキャッシュフローの改善が見込める
なお、リフォームローンは居住用を前提とした商品が多く、賃貸・投資用物件への適用可否は金融機関によって異なります。
また、物件の状況・借入残高・収支のバランスによって最適な手段は変わるため、賃貸経営に詳しい不動産会社への相談も選択肢に入れておくと安心です。
それでも改善が難しいときは、売却も視野に入れよう
修繕費用の削減や資金調達を試みても、キャッシュフローの改善が見通せない場合は、この物件を持ち続けること自体を見直すタイミングかもしれません。
出口戦略を持つことは、経営判断として決して後ろ向きなことではなく、むしろ損失を最小限に抑えるための合理的な選択です。
- 売却:修繕前に売却するか、最低限の修繕を行って売却するかで手取り額が変わる。市場状況や物件の状態によって判断が異なるため、タイミングの見極めが重要
- 用途変更:賃貸住宅から民泊・シェアハウス・事務所利用などへの転換が収益改善につながるケースもある。ただし、法的な確認や許認可が必要な場合があるため、慎重に検討する
「もう売るしかないか…」と追い詰められる前に、選択肢を広く持っておくことが大切です。
私たちSREMは、収支の悪化が深刻になる前に相談いただき、売却を含めた出口戦略まで一緒に考えることを大切にしています。一人で抱え込まず、まずは収支の数字と物件の状態を整理するところから始めましょう。
以上、キャッシュフロー悪化時に取るべき行動として、費用削減・修繕の優先順位づけ・金融対応・出口戦略の切り口から解説しました。いずれか一つに頼るのではなく、状況に合わせて組み合わせながら判断することが、経営を立て直すうえで重要です。
また、賃貸経営の失敗原因を把握したい方や、将来を見据えた適切な出口戦略を検討中の方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
まとめ:修繕費用をコントロールして、キャッシュフローを守ろう

修繕費用は、仕方ないコストではありません。原因を把握し、計画的に備え、悪化時には早めに手を打つ。この積み重ねが、費用をコントロールできる経営とそうでない経営の差をじわじわと生み出します。
「何をどう改善すればいいのか…」と感じている方ほど、修繕の発注先や管理体制を見直すだけで、費用を抑えられる余地が残っているケースが多いものです。
SREM代表 菅原プロのアドバイス
18年以上不動産業界に携わり、数多くのオーナー様の賃貸経営をサポートしてきた中で、率直にお伝えしたいことがあります。
修繕費用で悩んでいるオーナー様に共通しているのは、費用が高いことへの不満ではなく、「なぜ高いのかわからない…」という不透明感です。
この不透明感を放置していると、判断の基準が持てないまま業者任せになり、費用は徐々に膨らんでいきます。
だからこそ、まず取り組んでいただきたいのが “見える化” です。どの箇所が、いつ、いくらかかっているのかを整理するだけで、無駄な支出が見えてきます。
難しい分析は必要ありません。手元にある過去の見積書や請求書を並べるだけでも、パターンが浮かび上がってくるはずです。
最後に、賃貸経営にまつわるリアルな視点や現場の気づきは、私のYouTubeチャンネルでも発信しています。“不動産で人生を豊かにする” というテーマのもと、現場目線の実践的な話を届けていますので、ぜひチャンネル登録してご覧くださいね!
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≫ スリムな菅原さん【不動産会社女性社長】を見る
また、当社スタッフの大澤は、東京の街を歩きながら街の歴史や魅力を不動産会社の目線で紹介するチャンネルを運営しています。投資エリアを考えるうえでも参考になる内容ですので、こちらもあわせてご覧いただけると嬉しいです!
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修繕費用・賃貸経営のお悩みは、SREMの無料相談へ
「この見積もり、本当に妥当なの?」
「修繕が続いてこれからの収支が怖い」
「売るか、持ち続けるか…答えが出ない」
こうした問いに、一人で向き合い続けていませんか?
東京都港区赤坂のSREMでは、賃貸管理から売却・購入まで、不動産に関わる相談をワンストップでお受けしています。
初回相談は無料で、来社・オンラインどちらにも対応しています。対応エリアは赤坂・溜池山王エリアを中心に、東京23区のほか千葉・神奈川・埼玉の一部です。
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