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古い賃貸どうする?空室・家賃下落・老朽化に悩むオーナーの対処法

古い賃貸どうする?空室・家賃下落・老朽化に悩むオーナーの対処法

築年数が古い賃貸物件を持ちながら、「このままでいいのだろうか…」と不安を抱えている方は、実はとても多いです。

頭の片隅にずっとひっかかっているけれど、「何から手をつければいいのか」——。あなたも同じ状況ではありませんか?

古い賃貸物件の問題は、放っておけばいつか解決するという性質のものではありません。だからこそ、“今の自分の物件にとって何が最善か?” を早めに知ることが、後悔のない判断につながります。

私は、東京都港区赤坂を拠点とする不動産会社SREM(スリム)の大澤です。賃貸管理から売買仲介までワンストップで手がける中で、古い賃貸物件を抱えるオーナー様のご相談に数多く向き合ってきました。

この記事では、長年の業界経験と実務で見えてきた視点をもとに、同じ悩みを持つオーナー様が判断の一歩を踏み出せるよう、必要な情報をお伝えします。

築年数が経つにつれて賃貸経営の悩みが増えていくのは、多くのオーナー様が通る道です。そして、“どうするべきか” の答えは物件ごとに違います。本記事が、あなたの物件に合った選択肢を見つけるための最初の一歩になれば嬉しいです!

古い賃貸物件オーナーが直面する「空室・家賃下落」の現実

古い賃貸物件オーナーが直面する現実

もしあなたも不安を抱えている状況なら、ぜひこのまま読み進めてみてください。

空室が長引くほど損失が膨らむ仕組みを知っておく

まず下の表を見ると、空室期間中に逃している家賃収入の規模がよりリアルに伝わります。

空室期間家賃収入の機会損失(月8万円の場合)
3カ月約24万円
6カ月約48万円
12カ月約96万円

「少し待てば決まるだろう」と思っているうちに、気づけば1年以上空室だったケースも珍しくありません。空室の長期化は、古い賃貸物件オーナーが最初に向き合うべき問題です。

近隣の新築・築浅物件との競合が、家賃を押し下げる

入居者を確保するとき、多くのオーナー様がぶつかるのが “家賃の値下げ交渉” です。

家賃の動向は地域や物件の特徴によって大きく異なり、一律に古い物件は家賃が下がるとは言い切れません。ただ、周辺に競合が増えている市場環境では、相対的な値下げ圧力が生じやすい傾向です。

当初の収益計画からかけ離れてしまう前に、まずは自分の物件の家賃が “周辺相場と比べてどのくらい乖離しているか” を確認することが、対策を考える第一歩になります。

修繕費の増加は、築年数とともに確実にやってくる

建物は年数が経つほど、あちこちに劣化が生じます。

国土交通省「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック」では、木造・RC造を問わず概ね11〜15年を目安に修繕費用が本格的にかかり始め、築年数が増すほど累積コストが大きくなる傾向が示されています。

古い賃貸物件を持つオーナー様にとって、修繕費の増加は避けて通れない現実といえます。


以上、古い賃貸物件が抱えやすい3つの問題をお伝えしました。

老朽化した古い賃貸物件どうする?まず知るべき対処法3つ

老朽化した古い賃貸物件どうするべきか

古い賃貸物件への対処法は、大きく分けて①現状維持(小修繕で運営継続)・②リフォーム・リノベーション・③売却の3つです。

どれが正解かは物件の状況によって異なるため、まずは3つの選択肢それぞれの特徴と、どんな状況に向いているかを把握することが判断の出発点になります。

“自分の物件はどのケースに近いか” を頭に置きながら、読み進めてみてください。

対処法①:小修繕での現状維持はどんな状況に向いているか

現状維持とは、大規模な工事をせず、不具合が出た箇所をその都度修繕しながら運営を続けるやり方です。

以下のような状況であれば、現実的な選択肢のひとつになります。

  • 競合物件と比較して築年数が浅く、建物の主要構造に問題がない
  • 立地や利便性がよく、現状の家賃水準でも入居者が決まりやすい
  • 近い将来の売却や建て替えまでのつなぎとして運営を続けたい

現状維持は何もしないのではなく、“今は動かない” という積極的な判断でもあります。

対処法②:リフォーム・リノベーションで競争力を回復させる

リフォーム・リノベーションは、設備の刷新や間取り変更などで魅力を高め、入居率や家賃水準の向上を目指す方法です。適切に実施できれば、古い賃貸物件でも競争力を取り戻せる可能性があります。

ただし、リフォームが有効かどうかは築年数を一つの目安に判断が変わります。

築年数の目安リフォームの考え方
築30年ほどまで主要構造が健全なケースが多く、リフォームによる延命・競争力回復を検討しやすい
築40年超建物としての資産価値はすでに低い水準にあることが多く、費用回収リスクが高まる

※立地・構造・劣化状況によって判断は異なります。

さらに、リフォーム費用を家賃に転嫁できるか・投資回収の見込みが立つかを十分に試算しておくことが不可欠です。費用を回収できる見込みに少しでも不安を覚えた場合は、次の売却の選択肢が現実的になってきます。

対処法③:どんな状況になったら売却を本格的に考えるべきか

以下のケースに当てはまる方は、売却の検討を始める価値があります。

  • 中・大規模の修繕が必要だが、費用の回収見込みが立たない
  • 立地の需要が弱く、リフォームしても入居率の改善が期待しにくい
  • 資産整理や相続対策として現金化を検討している

なお、建て替えという選択肢もありますが、多額の建築費・入居者との立退き交渉・工事期間中の収入ゼロなど、判断が難しい要素が多いです。売却のメリットや判断基準については後半の章で詳しく解説します。


以上、古い賃貸物件をどうするか、その対処法を3つ整理しました。

古い賃貸物件を老朽化のまま放置するリスクと将来コスト

古い賃貸物件の放置するリスク

「現時点で大きな問題が起きているわけではない、もう少し様子を見よう」——そう思って対応を先送りにしているオーナー様は少なくありません。

しかし、放置による影響は想像以上に広く、かつ深刻です。古い賃貸物件の老朽化対応は、後回しにするほど大きな損失につながりやすい問題です。

劣化の放置を続けると修繕費はどこまで膨らむのか

建物の劣化は、早期に対処すれば小さなコストで済むことが多いです。ただ、放置すると周辺にダメージが広がり、修繕の範囲と費用が一気にふくらみます。

たとえば屋根の小さなひび割れを放置した場合、雨水が浸入して構造材が腐食し、最終的に屋根・内装・断熱材・天井まで修繕が必要になることがあります。

さらに、修繕を先延ばしにしている間も空室リスクは高まり、家賃収入が減り続ける二重の損失につながりやすいです。「修繕費を節約しているつもりが、何倍もの出費になっていた…」こんな事態を避けるためにも、早めの判断が重要です。

入居者トラブル・事故・法的責任、放置が招くリスク

老朽化した建物の不具合を放置すると、入居者の生活に直接影響し、最悪の場合は事故や法的トラブルに発展します。主なリスクを整理すると以下の通りです。

リスクの種類具体的な内容
入居者トラブル漏水・設備故障などのクレーム、退去・家賃減額交渉
事故リスク天井・外壁の崩落、床の腐食による転落など
修繕義務違反民法606条に基づき、家賃の減額請求や損害賠償請求を受けるリスク
土地工作物責任民法717条により、建物の瑕疵による損害は占有者(入居者)が第一次的責任を負う
占有者が免責された場合はオーナー(所有者)が無過失責任を負う

特に注意が必要なのが、1981年5月31日以前に建築確認を受けた(建築確認済証の交付日が基準)「旧耐震基準」の物件です。

現行の耐震基準を満たしていない場合であっても、民法717条(土地工作物責任)に基づく賠償責任が直ちに発生するわけではありません。ただ、以下のようなケースでは、地震による倒壊で入居者や第三者に損害が生じたとき、オーナー様が賠償責任を問われる可能性があります。

  • 建築当時の耐震基準すら満たしていない瑕疵(欠陥)が認められる場合
  • 耐震診断で問題が指摘されていたにも係わらず、改修工事をせずに放置していた場合

旧耐震基準に該当する物件を所有している方は、耐震診断の実施や対処法の方向性を早めに検討しておくことが重要です。

放置するほど資産価値は下がり、将来の選択肢が狭まる

老朽化を放置した物件は、年々資産価値が下がっていく傾向です。将来売却を検討したとき、買い手がつきにくくなったり、大幅な値引きを求められる可能性が高まります。

対応が遅れるほど、取れる選択肢は少なくなる場合が多いため、今の賃貸物件の状態を正確に把握し、早期に方針を決めておくことが大切です。


以上、古い賃貸物件を放置した場合のリスクと将来コストを解説しました。リスクを知ることは、不安を煽るためではなく “早めに方向性を決めるための材料” です。

古い賃貸オーナーが売却を選ぶ理由と、そのメリットは?

古い賃貸の売却を選ぶ理由とメリット

売却は “賃貸経営をあきらめること” ではありません。状況によっては、売却が最も合理的な経営判断になるケースがあります。

ただし、売却が正解かどうかは状況次第です。売却が自分の物件に合った選択肢かどうか、まずはその判断材料を整理してみましょう。

古い賃貸物件の売却が「合理的な判断」になるケース

これまでの解説内容の整理も含めて、以下のようなケースが該当します。

  • 中・大規模な修繕が必要で、費用を家賃収入で回収できる見込みが立たない
  • 空室が続き、広告費や管理コストだけが毎月かさんでいる
  • 築40年超など建物価値がほぼゼロで、土地値での売却が現実的な段階にある
  • 相続対策として、不動産を現金化して兄弟姉妹間で分けやすくしたい
  • 高齢・遠方在住などで維持管理の手間が年々重荷になっている

「売却=逃げ」という感覚を持つ方もいますが、収支が改善しない状況で保有を続けることは、損失を広げるリスクがあります。状況を冷静に見極めて動き出す判断は、十分に前向きな経営判断といえます。

「オーナーチェンジ」と「空室」では価格も買主も変わる

古い賃貸物件を売却する際、入居者がいる状態(オーナーチェンジ)か空室かによって、売り方・価格・買主層が異なります。

比較項目オーナーチェンジ(入居者あり)空室(居住用として売却)
主な買主層不動産投資家一般の購入者・実需層
価格の査定方法収益還元法(利回り重視)取引事例比較法・原価法など(相場重視)
価格の傾向立地によっては空室より低くなりやすい周辺相場に近い価格になりやすい
売却のしやすさ投資需要のある立地では買主がつきやすい実需層に広くアプローチできる

どちらが有利かは物件ごとに異なるため、まずは査定を通じて自分の物件の現在価値を把握することが、判断の出発点になります。

売却検討の前に必ず押さえておきたい「査定」の重要性

売却を検討する際、最初のステップとして欠かせないのが “不動産査定” です。査定を受けることで、市場価値を客観的に把握でき、“売るべきか・保有を続けるべきか” の判断材料が揃います。

「まだ売ると決めていないが、今の価値を知っておきたい」という段階での相談も、まったく問題ありません。私たちSREMでも、売却・保有継続・リフォームを含めた方向性の整理から一緒に考えますので、気になることがあればお気軽にご相談ください。


以上、古い賃貸物件の売却を選ぶ理由・メリット・売却方法の違いをまとめました。下記の記事では、築30年を軸に、今後の見通し、持ち続ける・売るの2つの視点を言及しています。ぜひ合わせて確認してみてください。

まとめ:古い賃貸物件は「早めの相談・決断」が損失を防ぐ

古い賃貸物件は早めの相談・決断

くれぐれも、現状維持・リフォーム・売却、どの選択肢が正解かは物件によって異なります。ただ、どの選択肢を選ぶにしても、早めに方向性を決めたほうが取れる手が増えることは共通しています。

SREM大澤プロのアドバイス

古い賃貸物件の悩みを抱えながらも相談に来られない方の多くは、情報が足りないから動けないのではなく、「不動産会社に相談したら、売れと言われるんじゃないか」「まだそこまで深刻じゃないのに相談するのは早いかな」といった警戒心や遠慮が、その一番の理由になっています。

その気持ちは、よくわかります。ただ、そういった警戒心や遠慮が「もう少し様子を見よう…」という先送りを生み、気づけば選択肢が狭まっていた——というケースを、私は何度も見てきました。

「まだ決めていない」「何が正解かわからない」という段階での相談こそ、本来の相談のあり方だと私は思っています。答えを出すのはあくまであなた様自身です。当社SREMは、その判断を一緒に整理するパートナーでありたいと考えています。

迷っているなら、SREMの無料相談で「現状の整理」を

当社SREMでは、賃貸管理・売買・賃貸仲介をワンストップで手がけているため、「売却か?賃貸継続か?」という判断自体も、両方の専門的知見と実績を通して一緒に考えることができます。

初回相談は無料で、「まだ何も決めていない」という段階でのご相談こそ大歓迎です。どうぞ気軽にご予約ください(来社・オンラインどちらも可)。

あなたの賃貸物件の状況を一緒に整理しながら、最善の選択肢を考えます。

最後に、私、大澤のYouTubeチャンネルでは、東京の街を実際に歩きながら街の歴史や不動産の魅力を発信しています。「この街の賃貸需要ってどうなの?」という視点で見ると、街歩きがぐっと面白くなりますよ。ぜひチャンネル登録してみてください。

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同様に、当社代表・菅原のYouTubeチャンネルもあわせてご覧いただけると嬉しいです。「不動産で人生を豊かにする」をテーマに、現場で出会った方々との対話から得た気づきをリアルな言葉で届けています。不動産との向き合い方を改めて考えるきっかけになると思います。

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